横浜に住む働く主婦の日常


by akicoms
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吉例顔見世大歌舞伎

久々の歌舞伎観賞。

江戸時代の歌舞伎というのは11月からが期首(?)みたいになっていたらしく、それぞれの芝居小屋が契約(っていう概念が当時あったのかわかりませんが)した役者さんを総出演させて、これからの1年はこの役者で頑張りますのでどうぞよろしく、みたいな意味で「顔見世興行」というのを毎年11月に行うのが慣習になっていたようです。他にも演目が決まっていたりという決まり事もあったらしいです。現代はそんな本来の役目はなくなってしまいましたが、それでも11月には顔見世っていう慣習は残っていて、いつもよりも演目や役者がちょっと豪華、みたいな雰囲気になっています。正直なところ、東京の歌舞伎座は毎月豪華だから、顔見世だからって特に・・・って感じですが、京都の南座なんかは、東京よりももっと「いつもと違う感」は強いみたいです。

私は観に行ったのは昼の部。
印象に残ったのは『息子』と『文七元結』。

『息子』は初めてみたのですが、短い芝居の中で、親子の情が描かれていてほろっとしちゃったな。「ビックになってやる!」とか言って故郷を飛び出したものの、結局バイトも続かず、友人のところを転々としているような生活。だけどそんなこと故郷の親には言えずに連絡をするときには調子のよいことばかり言ってしまう。そんなだからだんだんと連絡は途絶えがちになっていく。親は都会で忙しく立派にやっているんだろうと思って、連絡がないのも仕方ないと思っている。いよいよ生活が立ち行かなくなった息子が、故郷に帰ってみると、人づてに既に母親は死んでしまい、残った父親が一人さみしく暮らしながらも、自分のことをとても誇りに思っていて人にも自慢しているようだということを知ってしまう。息子は帰るに帰れなくなり、結局父親には会わずに故郷をあとにしていく・・・って感じの話。
息子役の染五郎よかったよー!

『文七元結』は何度か見ているにも関わらず、今ひとつ内容があやふやだったのですが、(それだけ印象に残っていないってことです)今回はとてもよかったです。
悪い人じゃないんだけど、ついつい博打に明け暮れる父親、そのために貧しい生活を強いられている母親とは喧嘩ばかり。そんな家の窮状を見かねて、自ら身を売ってそのお金で両親が仲良く暮らせるようになれば・・・と身売りを願い出た娘。その娘のけなげさに心を打たれた遊郭の女主人が父親に50両を貸し、そのお金で借金を返せという。大晦日までにまじめに働いて借金を返せば、娘はそのまま家に返しましょうということで話はまとまる。ところが、その帰り道、父親は、店の掛取りに出かけたある店の手代が、もらったお金をすられてしまい、このまま店には帰れない、このまま川に飛び込んで死ぬというところに出くわし、同情した父親は結局借りた50両をその手代に渡してしまう。結局振り出しにもどった父親。そのせいで母親と大喧嘩としているところにその手代とその主人がたずねてくる。すられたと思ったお金は結局お客のところに忘れただけだったので、50両は返しにきましたということに。おまけにその手代と娘は結婚してめでたしめでたし・・・。
というざっと聞いてしまえば、はあ、だから何?ってところだけど、その演出の中で笑いあり、涙ありで見ごたえ十分なのでした。だれも悪い人がいないという設定の中、やきもきしつつもハッピーエンドなお話にちょっと癒されちゃいました。
やっぱり幸四郎はおもしろいなあ。

歌舞伎の筋って、結構この世の不条理だとか、悪人の残酷さだとか、そんな話が多く、こんなハッピーエンドはめずらしいくらいのもんですが、よかったな。
なんか疲れてるのかな。
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by akicoms | 2005-11-15 19:43 | おでかけ